世界のクイズ情報(7)アメリカ・NED社製早押し機の紹介

 アメリカ・イリノイ州のNovel Electronic Designs Inc.(以下「NED社」といいます)より早押し機を購入しました。
 世界のクイズ情報の発信の一環として、購入方法とともにご紹介します。
 NED社製の早押し機は、NAQTなどの団体が主催するクイズボウルの大会や、アメリカを中心とする教育およびビジネスの現場で幅広く使用されています。
 世界のクイズ情報(1)クイズボウルって何?

 

 NED社はさまざまなタイプの早押し機を販売していますが、今回は日本のオープン大会等で使用されているものと仕様が近い「"Traditional" Buzzer System」を購入しました。同機は1つの親機に対し16端子まで接続できます(複数の親機を、別売りのMulti-System Cableで接続することでそれ以上の人数にも対応できます)。
 https://www.buzzersystems.com/trad/index.htm
 日本の早押し機との大きな違いとして、正誤判定のボタンがなく、リセットボタンのみが親機に付いています。これは海外の多くのクイズ番組同様、クイズボウルでは司会者(一般的に出題者を兼務します)が解答に対する正誤を口頭で伝えるためです。
 持ち運び用のキャリーバッグがセットになって、親機と12端子で399ドルとなります。(端子数は3端子から16端子まで選択でき、また後から追加で購入することもできます)。このほか、2番目以降にボタンを押した人の順番が分かる機能もついた「"Who's Next?" Buzzer System」も販売されており、こちらは同じくキャリーバッグ付きで、親機と12端子で450ドルです。
 端子は、直方体の箱にボタンとランプが付いたon-box型のものを購入しました。端子の形式はほかに、握って親指でボタンを押すhand型、大きな凸型ボタンのついたslap型があります。hand型とslap型は、解答権を示すランプが親機の側に付いています。

 


 注文の際は、orders@BuzzerSystems.com に、購入したい早押し機のタイプと端子数をメールで連絡します。
 支払方法はクレジットカードとPaypalから選ぶことができます。今回はPaypalで支払いました。商品代399ドル、送料95ドルと、Paypalへの手数料込みで、日本円で55,691円を支払いました。
 住所を連絡し、代金を振り込んだことが確認されてから発送されます。振り込んでから10日ほどで早押し機が届きました(なお受け取りの際、関税として3,600円を追加で支払いました)

 なお、予備として親機と端子をつなぐケーブルが2本、オマケでついてきました。

 推奨電圧は120Vとのことですが、コンセントにつなぐと無事に作動しました。(途中に延長ケーブル等を挟むと作動しない場合があるようです)

 

  ボタンは少し「遊び」があり、押し込むとカチッという音がします。

 クイズボウルは2チームに分かれての対抗戦であるため、本早押し機もそれにあわせた仕様になっています。
 具体的には、親機の左右どちらに端子を接続するかによって、解答権を取ったときの音が変わります。

 https://twitter.com/JapanQuizzing/status/1165485701942505473


 送料は利用者負担となりますが、オーバーホール(分解点検修理)のサービスもあります(有料)。

 

 NED社が提供する、"Traditional" Buzzer System以外の早押し機などの情報につきましては、こちらのページをごらんください。
 https://www.buzzersystems.com/index.html

 

 また、購入にあたりご不明な点等がございましたら、japan@worldquizzing.com までご相談いただければ、可能な範囲でご協力させていただきます。

 

 

 今回JQAが購入した、こちらの早押し機のモニターを行なっていただけるクイズサークルを募集いたしました。多数のお申し込み、ありがとうございました。

 抽選の結果、北海道の立命館慶祥中学校・高等学校クイズ研究会さんにモニターとしてお使いいただいております。ご利用の際の感想と、使用風景の写真をお寄せいただきましたので、掲載させていただきます。

 

良かった点
〇意外と音が良い。
〇本体にリセットボタンしかついてないので、単純でわかりやすい。

〇ボタンにつながるコードが長く、大きな会場でも問題なく使える。

〇ランプの光が強いため、遠目から見ても誰が光ったかがわかる。

気になった点
〇付属のACアダプターが短い。
〇強く押し込まないと反応しないことがある。
〇ボタンのランプが小さい割にケースが大きい。

〇スピーカーが親機の底面についているため、マイクを当てる場合は横に倒す必要がある。

〇親機に正誤判定がついていないため、判定音が必要な場合はピンポン・ブーを別途用意する必要がある。